stream sence.2014-01-20(Mon)


S.S


僕の渓流釣りのルーツは信州、単独行好きでイワナの魅力に取り憑かれていた人間だ。
生まれ育ちが屋久島なだけに、九州の渓流と聞いてそのうち機会があればくらいの感覚は持っていたが、
正直そこまで大層なモノだとは考えてもいなかった。
しかしそのスタイルと既成概念は、まさかの宮崎転勤で激変する。

ネット上でのあるきっかけで、ストリームセンスの沼口の存在は知っていた。
宮崎での釣りはその薄い面識を頼りに、彼にひとつだけ川を教えて貰った所から始まる。
その南限に近い渓を、単独で源流域まで釣り上がったのを知った彼との釣行がその後自然と始まり、
今ではシーズン中ほぼ全ての釣行を共にするようになった。
最初はファッション的な要素が強いように見えていた彼の身繕いが、
温暖な気候において機動力を必要とする南渓でいかに合理的であるかは、身を持ってすぐに理解できた。
僕はウェーダーとベストを早々にしまい込み、先ずは愚直なぐらいのインスパイアから始め、
徐々に自分なりの形を探す。
今よりもっと使い良い道具がないか見つけてきては試し、改造し、無ければ作る。
下手をすればタックルよりも施行錯誤している感も否めないが、
それも今の釣りをもっと楽しくしている大きな要素だ。
盛っては削ぎを繰り返し、最もストレスが少ない形へと近づけてゆく。

沼口と組み始めてもう7年になる。
釣りに対しての価値観と言えばありふれた言葉だが、ここまで長く続いているのは、
「釣り足」が似ているというのもあるかもしれない。
一般的にどう呼ばれるかは知らないが、渓を釣り上がる際のスピードとテンポに関してストレスが無い事、
それが一番大きいと思っている。
あとはどんな結果に関してもポジティブである事、こんな釣りをしているからそれはハズレも多く引く、
自分だけ良いヤマメに会えないなんて事もザラにある、そんな時でも常に前のめりでいられる事、
言いかえればお互い脳天気なんですね。

                       鱒の森No20 “ 九州ヤマメ、受け継がれて” 初稿・抜粋


南渓に不安しか持っていなかった僕にとって
stream sence.は単なるチーム名ではなく 小さな明かりでした
知り合いから友人となり 釣友から相棒へ
今では写真を仕事にしている彼が撮りためた7年間の想い出を
感謝と敬意を込めて ここに綴っておきたいと思います

過去から現在、そして未来へ
僕らがいつでも あの場所へ帰れるように






 

| 徒然